詠み人知らずさん
のうた一覧
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つきなみの はなもことばも きまぐれて まなうらでさく みずいろのゆめ。
平成二十九年十月六日
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空ばかり見上げて歩く僕たちの距離を縮めるふたごの流星
平成二十九年十二月十四日
9
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空高く 日差しは夏で 風は秋 スマホはどこでもドアにはなれない
平成二十九年九月二十七日
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君からの二ヶ月ぶりの着信を片目にパスタを茹でてるごめんね。
平成二十九年九月二十八日
7
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褪せてゆく 現にゆらぐ 君をすくう 呪文をひとつ 赤い口紅。
平成二十九年九月三十日
7
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無花果のタルトを崩す少しだけ歪んだフォークはママのおさがり。
平成二十九年九月三十日
7
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君がよく 歌ってくれた あいのうた サビの部分が 思い出せない。
平成二十九年九月三十日
6
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足取りは メトロノームで 揺らむ街 水溶の夜 透明な月。
平成二十九年九月二十八日
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風立ちぬ、右の寝癖を直すのも、今日でおしまい、立秋の朝。
平成二十九年九月二十九日
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月満ちて星落ち滴る 灰色の街に埋もれる 私を見つけて。
平成二十九年九月二十九日
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会いたいと、貴方に言われる、それ以上、何も要らない。だから、会わない。
平成二十九年九月三十日
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眠り薬、ひとつ 喉をすべるたび 百合花の静けさ 指の先から。
平成二十九年九月三十日
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水銀がガラスの中から溶け出すよ。シーラカンスが目覚めたようだよ。
平成二十九年十月五日
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静脈と動脈 絡まる から回る 本当も嘘も 夢も現も。
平成二十九年十月十日
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増えてゆく薬と、毎夜繰り返す雨音、琥珀の夢跡、戯言。
平成二十九年十月十六日
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人はみな忘れる生き物。そのために、火曜と金曜、燃やすごみの日。
平成二十九年十月二十日
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憂きし夜の散り荒花を 溶かし結む足に絡まる 青灰の夢。
平成二十九年十二月二十八日
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掛け金を外した籠の中で凪く 空色の花、風色の鳥。
平成二十九年九月二十七日
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おもむろに、くしゃみを、ひとつ。きっと、今、土星探査機、星になれたの。
平成二十九年九月二十八日
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千年前、嵐の夜に逃げ出したお姫様みたいに、裸足で走る。
平成二十九年九月二十八日
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