からしニコフさん
のうた一覧
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ためいきを毎日ひとつ放りこむ冷蔵室は開けると光る
平成二十六年一月十四日
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手折らずに眺むる気持ちに名をつけて言い聞かせてる「恋ではない」と
平成二十六年八月十六日
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恐ろしく思い出せない昨晩の夢を上書きする夢を見る
平成二十八年二月二十八日
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ギューしてと言ひし我が子を抱きしめて抱かれているは我とぞ思ふ
平成二十六年一月三日
12
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アジアンとアフリカンとのやり取りは日本語 原宿吉野家の昼
平成二十六年二月十日
11
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どうしても私にレッテル貼るのならせめて見えないところに頼むよ
平成二十七年十二月十五日
11
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大きめのじゃがいもだけがつめられた玄関脇の宅急便箱
平成二十八年二月十三日
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母より
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退職を拍手で送る気味悪さ心の内の安堵を知ってる
平成二十八年三月七日
11
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お写真はご遠慮くださいこの世にて置いてくものは思い出だけに
平成二十六年一月四日
10
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刺すように次次に降るアナウンスそんなにお知らせしなくてもいい
平成二十六年三月四日
10
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そうなのか私が恋に堕ちぬのは相手の顔を見てないせいか
平成二十六年八月二十九日
9
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灰色の消しカス積もり山となる消した記憶の色のまんまに
平成二十六年九月十五日
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消えぬ。
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1000番の紙のヤスリで磨き上げ紅くて丸い艶消しの女
平成二十六年九月十八日
9
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シュウシュウと蒸気をあげている私霧散するかも眼鏡残して
平成二十八年二月二十九日
9
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最終章残してそっと閉じる本夏が終わってしまわぬように
平成二十六年九月五日
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「陰陽師」も『醍醐の巻』に。寂し...
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バス停のベンチに掛けて轟轟と流れる時間をじっと見ている
平成二十六年九月十六日
8
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猫じゃらしくるり結んで標とす未来の吾子の夏の記憶に
平成二十六年九月十六日
8
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無造作に愛をぶら下げるんじゃないビニール袋に透ける赤福
平成二十六年九月十六日
8
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あの人は歩数を決めて歩いてるじっと見ている路傍の鳩ら
平成二十八年一月十一日
8
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経験というコーティング施した四十代の小学五年
平成二十八年二月八日
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