友さん
のうた一覧
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どうかみな無事でいてくれ友達のそのまた友達そのまた家族
平成二十三年三月十二日
13
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汗をかき喉も渇けば腹も減るああわたくしは生きているのか
平成二十三年三月十日
7
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薄味の里芋かじる祖父のそば三十一文字宇宙をめぐる
平成二十三年三月十三日
7
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才能がどっかに落ちてないかしら自販機の下がどうも気になる
平成二十三年三月二十八日
7
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我が肌をきらめく鱗が覆いゆくこのまま寂しい魚になりたい
平成二十三年三月三十日
6
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踏みつけて縛って蹴って蔑んで求めてやまぬ愛に似た何か
平成二十三年三月十日
5
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仕事へと向かう我が母見送りてその背の細さに振る手が止まる
平成二十三年三月九日
5
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星空に三角定規を押しあてて線をひこうか君という星座
平成二十三年三月十二日
5
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寝たきりの祖母の耳元押し花を作りし思い出そっとささやく
平成二十三年三月十三日
5
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車椅子行きつ戻りつあやす様に祖母が歌うは夕やけこやけ
平成二十三年三月二十三日
5
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わたくしに死ねとささやく幻聴は誰かにきっと愛を説いてる
平成二十三年三月二十八日
5
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「約束よ二十歳になったら死のうね」とあの頃わたしは少女でした
平成二十三年三月三十日
5
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弟のシャツの首元垢じみてそれを風呂場で手洗いする母
平成二十三年三月十三日
4
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怠惰なる床からかざす免罪符望んで生まれたわけではないと
平成二十三年三月九日
4
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死体には花を植えてと照れ笑いごめんね君を燃やしてしまった
平成二十三年三月十一日
4
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息を吐きくもった窓に落書きす閉鎖病棟午前十二時
平成二十三年三月十三日
4
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手を組んで眉根を寄せてうなだれる祈りはたぶん絶望に似ている
平成二十三年三月二十八日
4
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子供とは全きものだと知った顔おのが幼き残酷も忘れて
平成二十三年三月十一日
3
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途切れたる記憶の隙間にいる私首を傾げて私を見ている
平成二十三年三月十一日
3
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一杯の紅茶にひとさじ愛情を飲み干す私は幸福なのです
平成二十三年三月十二日
3
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