詠み人知らずのお気に入りの歌一覧
滝川昌之
こだわりの果肉ソースも魅かれるが氷イチゴは駄菓子屋がいい
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ながさき
根本に命を帰す 帰命とは 「南無妙法蓮華経」 是なり、と
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吉野 鮎
一莖の蓮華つぼみを解く音搔き消すほどを降る蟬時雨
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横井 信
汗が流れる酷暑日もクマゼミはからだ震わせいのちを歌う
10
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灰色猫
もののけの木霊のように小雀は神住む森で夏をさえずり
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灰色猫
真夏日の幻みたいゆらめいた君は届かぬ逃げ水でした
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へし切
吾が庵の狭庭の陰のほたる草 仮のいのちを儚に咲きぬ
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KEN
いにしへの 人の呟き 傳ふらむ 夏風の中 令法ざわめく
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恣翁
抽斗に置き捨てられし 書き付けの 旧りし句案を 読み返しけり
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吉野 鮎
朝霧がゆるくつつみて鎭もれる杜の氣を裂くうぐゐすの聲
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横井 信
夕暮れに水銀燈がきらめいて取り残される夏の静けさ
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横井 信
遠くから花火の音が聞こえくる夏の夜の道ゆったり歩く
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詠み人知らず
朝起きてこの空の下人は皆生きていかねば理不尽なほど
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煩悩
歌声がステンドグラスを傳っていくゴスペルが佳境を迎える度に
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灰色猫
涼やかな長良の川の鮎酒に酔いし今宵は天下の夢を
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KEN
光る鞭 闇に撓らせ 泣き狂ひ 阿修羅は叫ぶ 我鎭めよと
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うすべに
ふいに吹く夜風に揺れる葉桜の 音におどろく蝉のひとこえ
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ながさき
籠の鳥 鳴けば空飛ぶ 鳥もまた 呼ばれて来たり 感応の妙
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横井 信
歩き出す人の背中に待ちきれず蝉も鳴き出す台風のあと
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灰色猫
弔いの寺の庭より悲しみの水子想いつ紫陽花を折る
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