詠み人知らずのお気に入りの歌一覧
舞
妻の背をさするこの手に口にせぬ思いをのせてゆるりゆるりと
22
もっと見る
只野ハル
コンマ七ミリ低粘度すらすらと書けるボールペン頼りなく
10
もっと見る
恣翁
谷を伝ひ来たる春にし 別れ霜 開くを 辛夷躊躇へるかも
19
もっと見る
リクシアナ
雪溶けて百葉箱の顔のぞく春ひそやかに廃校の庭
91
もっと見る
蓮
蝉時雨 吹く風はらはら 二重奏 笹葉さらさら 音奏で
5
もっと見る
雛乃
ひとりベッドで泣く夜がこれ以上ありませんように ありませんように
4
もっと見る
藍子
咲き始め硬い蕾の桜花ピンクを白へと花ほころびる
13
もっと見る
千葉 甫
一つ出てまた一つ出てまた一つ出ようとくしゃみの鼻に蠢く
3
もっと見る
デラモルテ
朝まだきみぞれ降りしく梅が枝に氷る花びら蕊に置く露
15
もっと見る
へし切
淋しいとひとり寝ぬ夜は音に泣きて枕をぬらす人恋しさに
23
もっと見る
秋日好
身に沁みる月と届いたアンダンテ・カンタービレと君の言の葉
18
もっと見る
さえね
湯豆腐をかすかにゆらしまたゆらす春の水面のごとき晩餐
11
もっと見る
野々花
青き花閉じ込め作るペンダント多分あなたに似合う気がする
22
もっと見る
芳立
見えてゐるものがすべてと思つたの? ショートケーキの苺みたいに
13
もっと見る
灰色猫
なにひとつ成すこともなく誰ひとり愛せぬままの星も光れよ
305
もっと見る
西村 由佳里
ちゃわわわわん床にぶつかりころがって寝ころんでいるワタシは茶碗
10
もっと見る
西村 由佳里
白球が空を目指して飛んでゆく見えない翼があるかのように
9
もっと見る
滝川昌之
旅の荷を解いて我が家の風呂狭し風情もないが愛着がある
22
もっと見る
林林
「あっかんべーお尻ペンペン」逃げて行く背中が「ほんとは好き」と呟く
20
もっと見る
まあさ
自信家の君の内なるストレスを午前三時の歯軋りに知る
82
もっと見る