恣翁さん
のうた一覧
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軒に下がる 藁で編みたる鷹の爪 白き障子に花のごと映ゆ
平成二十五年十一月二十九日
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舷を叩く波こそ 軋ますれ 舫ひを 船の寝息のごとく
平成二十五年十一月二十六日
19
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鐘を撞く 旧りにし僧の力無く 絶えだえの音の覚束無しも
平成二十五年十一月十八日
15
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日溜まりの山茶花の下 居眠れる猫 捨てられて懐かざるべし
平成二十五年十一月十三日
19
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肩先に ビールの酔ひを現はせる男の卓 コップの形に濡れたり
平成二十五年十一月十一日
16
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測量の巻尺光る秋の日に 工事に使ふ石匂ひたり
平成二十五年十一月七日
21
お客さんを工事現場に案内した時...
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朝霧の底なる海の更に深く 蠢くものを覗き居るかも
平成二十五年十月二十五日
21
某歌人の方から頂いた歌にお返し...
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これしきのことで 男の子が見切るかは 泣いてたまるか 笑顔つくるべし
平成二十五年十月二十三日
25
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足裏に 欅造りの黒光る長き廊下の冷たく当たる
平成二十五年十月二十二日
24
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詠み来たる千首の歌のそれぞれに 拙けれども愛着のあり
平成二十五年十月二十一日
22
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月は冴え 遮断機の影くっきりと 今宵死神に な魅入られそ
平成二十五年十月十九日
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日向猫さん、大野 冨士子さん、...
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墓地抜くれば 廃家に井戸や竃残り 曾ての起居の名残を留む
平成二十五年十月十五日
19
昨日、散歩の途中に見つけた廃屋...
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両側の店 悉く閉ざす戸を 朧に照らす月漂へり
平成二十五年十月十四日
19
昨夕、偶然に宇治市黄檗商店街を...
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花浮かべ 呑まば止むべき手の震へ 呑むとも心は震ふべらなり
平成二十五年十月十三日
20
今日は旧暦の九月九日、重陽の節...
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独り酒 ちびちび遣りて呑み尽くし 瓶を枕に一日を終へむ
平成二十五年十月七日
25
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老犬は日向に寝そべり 往く人を薄目に見遣り また目を瞑る
平成二十五年十月四日
26
大野 冨士子さん、申し訳ありま...
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雨に濡れ 黒く光れる機関車ゆ 蒸気の白く足元を這ふ
平成二十五年十月三日
21
某歌人の方にお送りしました。
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杯に 異郷の憂さを浮かぶるに 如何でか 雁は渡り来つらむ
平成二十五年十月二日
19
九月九日 望郷臺 他席他郷 客...
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熟睡を求めて床に寝返れば 月に怯ゆがに 犬の遠吠ゆ
平成二十五年九月二十五日
18
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家族だに思ひ出すまじ 逝きたらば 遺りし形見に偲ぶ以外は
平成二十五年九月二十二日
17
今日は母の命日でしたが、すっか...
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