恣翁さん
のうた一覧
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凝固せし部屋の空気を 窓開けて揺らし 清しき朝を迎へむ
平成二十六年三月十八日
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ウイスキーグラスの 冷たく光りたり ジャズと紫煙の取り巻く卓に
平成二十六年三月十四日
31
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饐え初めし果実のごとき 花柄の夜具の匂ひに 身を埋めつつ
平成二十六年三月十日
30
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寝静まる街に 覚めたる風にのみ 背を押さすがに 身を任せたり
平成二十六年三月六日
20
昨夜、日付が変わってから帰宅し...
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家々の上の空中に ゴチックの塔は立ちたり 花の咲くがに
平成二十六年三月六日
15
パソコンの中で、数年前景観調査...
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癖らしく 指に巻きては髪弄る女を覗く窓に 蛾の骸在り
平成二十六年三月五日
26
こうなると、ストーカーですね。
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露溢し 婀娜めく花に対すとも 眠るべらなり 衰へぬれば
平成二十六年二月二十六日
15
萬事心を傷ましむること 目前に在...
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微笑みて 恥毛の触手で 下腹部の貪欲な口に 呑み込まむとす
平成二十六年二月十二日
12
私の夢に出てくる女怪。美しく微...
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靴下やシャツ脱ぎ捨てて 疲れから 小石のやうに眠りに落ちぬ
平成二十六年一月三十一日
28
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磨滅せし墓石の上の レリーフの幽かな像を 指でなぞれり
平成二十六年一月二十七日
28
某歌人の方から戴いた歌にお返し...
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寝静まる寮に 時折 力無き咳きの音の 洩れ来たるかな
平成二十六年一月二十三日
16
退職後も、社員であった時と同じ...
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サボテンの紅き花に似る腫れ物は 恨み吐きたる死霊のごとし
平成二十六年一月二十一日
16
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泡を噛む波 思はする白き指 楽を離れて鍵盤に舞ふ
平成二十六年一月十七日
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薄暗き湯殿の高き天井ゆ ぶら下がりける裸電球
平成二十六年一月十四日
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娘がまだ幼稚園にも行っていなか...
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寝られずて 荒涼たる夜の時間にぞ 取り残されて 寝返りを打つ
平成二十六年一月十三日
17
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夜の底に 見知らぬ顔の湧き上がる 鏡の中に沼気のごとく
平成二十六年一月七日
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肩窄め 薄紅の山茶花のごとき女は 氷雨に濡るらし
平成二十六年一月五日
28
昨日の午後、初詣に出掛けました...
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想ひ馳す 水平線の向かふへと 滑り墜ちゆく未知の球面
平成二十六年一月三日
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離れたる席なる友に目配せし 煙草を吸ひに人垣縫ひき
平成二十五年十二月二十七日
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低き空の下なる杳き海鳴りを 息で硝子を曇らせて聴く
平成二十五年十二月十七日
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新潟での2日目の金曜日、雪は夜...
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