恣翁さん
のうた一覧
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肩落とし 斜に構へて 片肘に頬杖を突くポーズ拙し
令和五年九月十六日
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遙けきを聴かむとすがに 犬頭を傾げて 息を凝らしたるらし
令和五年九月十三日
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菩薩像 此の世ならざる笑み湛へ 深く青ずむ背景に立つ
令和五年九月五日
13
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皮は未だ青みを帯びて 秋鯵ぞ 玉虫色に光りたりける
令和五年八月三十一日
12
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朝晩の 目立ち初めにし秋色に 思ひを致す関寺小町
令和五年八月二十七日
13
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篝火を慕ひて群るる落ち鮎を 鵜ぞ貪欲に追い掛け回す
令和五年八月二十四日
11
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水苔の匂ひをさせて 金色を ぬめれる黒に沈めける鮠
令和五年八月二十二日
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松明の光に 月は色褪せて うたてき空気 漆黒に尽く
令和五年八月十七日
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例年8月15日に開催される花脊...
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後ろから照りつくる陽に 襟首の汗ばみ 天の悪意思ほゆ
令和五年八月十二日
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包丁の刃に 親指の腹を当て 研ぎの具合を確かむるかも
令和五年八月八日
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滑らかな砥石の肌に 包丁の刃 冷たき音を立てたり
令和五年八月五日
13
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午後の陽は 深き庇をすべりつつ 砌の石を白く焼くなり
令和五年七月二十九日
11
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ぴちぴちと 躍り跳ねたる香魚こそ 水の匂ひを面に打ちけれ
令和五年七月二十二日
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縁台の灯火揺らす風出でて 夕凪ぎ早く過ぎにけるかも
令和五年七月十八日
10
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残照に つかのま明くなりし部屋 何時しか闇の忍び入りける
令和五年七月十五日
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廃屋の妖気を帯びて 朱の色の石榴花こそ 毒々しけれ
令和五年七月十三日
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蚊遣り火の煙 縞のごと 掛茶屋の葭簀を透り 流れ出したり
令和五年七月十一日
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黙々と 夜の舗道を 男女らが 影絵のやうに通り過ぎけり
令和五年七月六日
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梅の実の落ちて 我が身の衰へに 思ひを致す返り梅雨かな
令和五年六月二十二日
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薄暗き土間に重たげ 構へたる框 鼈甲色に光れり
令和五年六月二十日
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