恣翁さん
のうた一覧
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舞台にし灯りの点り 君が目に 微笑の影の閃きつめり
令和三年十二月二十八日
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夕暮れに亡き子を待つか 寒くとも窓を放ちて視る庭の闇
令和三年十二月十二日
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拍手を下さった、滝川昌之さんを...
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安らけく 地上に夜の眠るべく けふの終はりを 祖に謝ふ
令和四年一月二十九日
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カーテンを洩れたる春の陽の中を 妖精のごと 塵ぞ舞ひける
令和四年二月二十六日
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春立ちてわづかに二旬 水色の和げる閑 菜花と欣ぶ
令和四年三月九日
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・・・・・ 遠田 水色明らかに...
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陽は森の彼方に沈み 散光を投げかけたりゑ 野面の上に
令和四年七月二十一日
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言葉にはできねど感謝 向日葵のやうなあなたに会へてよかった
令和四年八月十三日
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うたのわを去られた某歌人さんに...
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一点の血痕のやう 残りける炎の消えて 芯ぞ燻れる
令和四年八月十七日
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難破船 沙を洗ひ寄せ返す 無常の浪が歔欷するばかり
令和四年八月二十八日
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積まれたる白菜 朝の陽を浴びて 目の覚むるまで 実にみづみづし
令和四年十一月十二日
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気の滅入る 落ち葉を濡らす雨音に 抗ふごとく大股にゆく
令和四年十一月十五日
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埃積む音だにすらむ廃屋の 湿気帯びたる甘酸き匂ひ
令和四年十一月十七日
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文机に 肩を縮めて茫然と 時雨を聞ける長き冬の夜
令和四年十二月十三日
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寒々と澱める池を埋むがに 覆ひ尽くせる緋の落ち椿
令和五年一月十七日
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午下からの地雨は 宵を過ぎてなほ 止まむ色だに見せざりにけり
令和五年三月二十二日
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窓際に身動ぎもせで 処女見入る 虚空に浮かぶ山査子の花
令和五年四月十三日
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銀しゃりに 大根の葉のじゃこ炒め まぶして握るおむすびが好き
令和五年四月十五日
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寝穢き吾をなぶれるか 午後の陽の 障子を透す薄明りかな
令和五年四月十八日
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春の日に 杭に繋がれ ゆらゆらと 眠げに揺るる矢切の渡船
令和五年四月二十三日
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奥まりし敷石路に しっとりと 枝垂らしたる若柳かな
令和五年四月二十七日
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