煩悩さん
のうた一覧
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鋭い光を跳ね返す俺の目に月は似合わない、それでいい
平成三十年十一月二十七日
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呼び止めたバスが去ってしまった影から落ちるホワイトサンド
平成三十年十二月二日
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ワールド・ベースボール・クラシックの投手になりたいね闇夜は
平成三十年十二月五日
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大きく手を降ったメジャーリーガーの力投に負けないくらいに
平成三十一年二月三日
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南へと夢の全てが終わる頃君は飛べない翼を壊す
令和元年五月二十三日
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雨が染みる蟻の棲家へ帰りゆく蟻と蟻とがごっつんこ
令和元年五月二十日
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ブリザードにも色あせずある南極の我が為にある秘密基地
令和元年六月二十三日
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雑魚MOBに遊ばれながら遊びながらモニター前で休息をとる
令和元年七月十七日
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写真になんかなりたくないひまわりよ俺の鼻孔をつらぬいて咲け
令和元年七月十二日
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ミサイルをつくれない慰めとしてコースターに角砂糖を積みあげる夜
令和元年八月十日
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次々と殉教してゆくナイチンゲール月の野戦病院に天使はいない
令和元年八月二十六日
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ベルリンの壁を壊したハンマーを思いてマッシュしてゆくポテト
令和元年八月二十九日
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開戦と終戦の時だけひびく真っ赤なホイッスル
平成二十九年十二月九日
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繰り返し欲をみたすひぐれをこえて君の天の階段のぼる
平成二十九年十二月十五日
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文豪の脳を眺めに行こうか暗がりのホルマリン漬けの
平成三十年一月二十二日
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枝ゆるす冬の猿よ透明な木をしらざやるや
平成三十年二月二十日
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製氷機のなかに水でないものが混入しているこんなに温かいなどとは
平成三十年十一月二十五日
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どうしても会えない夜はならないか終わらない卓球ラリーに
令和元年六月二十一日
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もうずっと空白だった一行が君と出会えて歌になったよ
平成二十九年十一月十九日
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この夜に幾つの星が果てるだろう幾つの命が果てただろうか
平成二十九年十二月一日
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