ななかまどさん
のうた一覧
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やわき陽に冬田しずかに眠りたり年を越さずに逝く友の列
令和元年十二月十四日
9
同じ時間を共有した友を見送るのは...
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人生の記録のごとく淡々とお薬手帳に母残す歌
令和元年十二月八日
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母の遺品を整理していたら お薬...
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箸ぶくろ栞となりて母の文字世過ぎ身過ぎやたくわん詠う
令和元年十一月二十四日
10
本中に母の詠んだ歌が書かれた箸袋...
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亡き母が残してくれた瓶あずきおはぎ二つが最期となりぬ
令和元年十一月十六日
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亡き母が小豆を収穫し、瓶に保存し...
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谷のあさ栃の実ひとつ手にすればいずこにあるや母の竹籠
令和元年十月二十日
14
栃の実は栗に似た姿かたちをしてい...
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銀杏の葉ひと雨ごとに秋めいて鬼まんじゅうを母つくるころ
令和元年十月十一日
12
亡き母はサツマイモの時季に、角切...
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静まりて母の遺影と虫を聴くすず虫の声聴こえる夕べ
令和元年十月三日
7
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彼岸訪う祖父兄弟の墓誌銘に三十一と二十三歳
令和元年九月二十七日
4
お彼岸の墓参に、先の大戦で亡くな...
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また一人われを知りたる人の逝く人恋うように秋津まいたり
令和元年九月二十三日
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かつて同じ仕事をしていた同僚が亡...
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迎え火をわれの役目とはやばやに焚けば火影にちちははの顔
令和元年八月十三日
7
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ちちははの声する方へ青田風なつ干しの田に豊穣の色
令和元年七月八日
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夏干し=根張りを良くし倒れないよ...
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朝採りの夏大根をすりおれば今日の一日は母恋う日なり
令和元年六月九日
5
亡き母は夏大根の辛さは体に良いと...
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梅の実の葉かげにあおく実りおり日に日に遠し母の梅漬
令和元年六月六日
5
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二回目の忌のたんたんとやってきて母と子でいたこの空の下
平成三十一年三月十四日
5
二年前も同じように小雪の舞う寒い...
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大地震にほんろうされた君が地歩無念の柩いま走り行く
平成三十一年二月二十七日
6
東日本大震災から8年、苦労が報わ...
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凍空に飛行機の音さえるとき逝きし友の名つぶやいており
平成三十一年一月二十日
5
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切り岸に灯台はるか立ちており吾を導きし人の逝きたり
平成三十年十二月二十五日
12
人生の先達とも尊敬する先輩が逝っ...
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障子戸を冬日のかけら入りきて母の好みし籐椅子の向き
平成三十年十二月二十一日
15
亡き母は冬日の射す窓辺で南東の方...
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残業の机並べし二年半きみの笑顔が喪のはがきにくる
平成三十年十一月二十五日
4
かつての仕事の同僚の喪中はがきが...
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門前の石段のぼる晩秋の風父の忌日の遠くなりゆく
平成三十年十一月十五日
6
父が逝ったのは2年前の晩秋のおだ...
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