松本直哉さん
のうた一覧
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ある程度煮立つてくればさし水でしづめてしがなたぎる思ひを
令和五年四月十四日
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肩越しにふりむけば青 耳もとに真珠の耳飾りひからせて
令和五年四月十四日
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糺の森の古本市にあがなひぬ「レイン・ツリーを聴く女たち」
令和五年四月十四日
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えらぶなら姓はガルシア名はペドロ鳥など飼うて世を過ぐしてむ
令和三年五月二十八日
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旋盤工募集のポスター色あせて雨のにほひの京浜蒲田
令和三年五月二十日
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ひとり活きひとり死ぬこそいのちなれほのかに苦き独活のきんぴら
令和三年五月四日
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顔のしたなべてどくろとおもふときほのかに白きどくだみの花
令和二年六月七日
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はつなつの木蔭にすずむかりそめのこの世はなべて異郷と思ひき
令和二年五月二十七日
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願はくは花のなかにて酔ひ死なむみつばちほどのひとにうまれて
令和二年五月十九日
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わくらばに人に生まれてさまよへど立ちさりかねつ穢土に咲く薔薇
令和二年五月十五日
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新じやがと新たまねぎのとろとろのヴィシソワーズの夏は来にけり
令和二年五月六日
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水かへて水がすむまであらひませう汚れちまつたかなしみのため
令和二年二月二十二日
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なぜなやむものに光をあたへしかヨブ記読みつぐ夜半のしづもり
令和二年二月十六日
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亡きひとのゆめばかりみるこの幾日うめのつぼみのほのかにあかき
令和二年一月四日
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見し夢はうつつならなむしんしんと肺碧きまでヘレスポントス
令和元年十二月二十五日
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しんしんと肺碧きまで海の旅(篠原...
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すみれほど小さき人に生まれなばすみれの色の靴を履かまし
令和元年十二月十六日
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菫ほどな小さき人に生まれたし(夏...
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夢はいつもかへつて行つた白壁に干し柿熟れる遠いふるさと
令和元年十二月十五日
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なにものももたずに生まれなにものももたず死ぬこそいのちなりけれ
令和元年十二月十三日
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火事あとをみるためにするまはりみち月かげしろく廃墟を照らす
令和元年十二月十二日
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めづらしきシャボンの泡のにほひする霜月尽の夜の仕舞湯
令和元年十二月一日
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