横井 信のお気に入りの歌一覧
うすべに
傾いて冬の西陽のあたたかさ 干し柿ゆれる土壁に影
11
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滝川昌之
落ち葉焚き掃いた駄賃の芋一つ焼ける間冷えた身体温めて
15
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ななかまど
鶺鴒の姿かたちか尾のゆれか幼児の眼のとみに輝く
15
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橘
なんとなく季節外れのアクアリュウムに生きているよと金魚寄り来る
12
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KEN
戲れに 光る小石を 投げ遊ぶ 双子見上ぐる 風の渊かも
11
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千映2
身の厚さに負けじとこころ厚くする後期高齢どこかに捨てる
5
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へし切
慎ましく 暮らす一日の幸ひに あれば別なる 今年の漢字
18
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桃山
咲いて散り種持つ花は幸いと見しは不自然なりの諦観
8
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ひげじぃ
裏になり表になりてもみじ葉はコートの肩に散り惑い落つ
11
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名鈴
枝に残る 秋の形見の 紅葉葉を 嵐惜しまで 吹き散らしけり
24
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桜田 武
段ボール箱思い込め娘に送ればスマフォより笑顔分かる孫の声
8
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舞
さらさらと時の流れに手をさらし指に残れる君の面影
10
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び わ
散歩道銀杏の落ち葉一面に元気に手振り無心に歩き
5
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茂作
生き蟹を箱で商ふ近江市 値切る人あり異郷の訛り
15
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萱斎院
あしのねのよのなか知るや吹く風に 冷ゆる波たつ難波江のゆふ
9
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可不可
プレゼントされたガラスペンはライトブルゥ おまへの眼の下のクマ色だって
8
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千映2
不条理な恋と知りつつコロナ禍に老けるだけかな見てくれだけは
7
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うすべに
葦原をわたる風の音 きれぎれに寒くかぼそく冬鳥の鳴く
13
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滝川昌之
古傷を舐めるがごとく強い酒けんか別れの友に捧げる
18
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夕夏
じゅうしょうしゃひとりふえてもししゃひとりししゃはどこからやってくるやら
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