御宿川蝉のお気に入りの歌一覧
ガビー
蝉の羽根一枚ほどの言伝を残せるだろうか 地上を去るとき
5
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只野ハル
病室のベッドの上の小さな世界置いてきぼりの子供のようだ
4
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詠み人知らず
まどろみて淡き想いが誘ひし紺の背広は数学を説く
18
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詠み人知らず
玻璃に布にゆらりゆらりと木漏れ陽はカナリア色の記憶を纏う
6
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恣翁
暮れかかる森 鬱々と 蜩のもの悲しげに鳴く下をゆく
12
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へし切
君はなほ 記憶の中に美しく 吾老い惚れて恋ひてしがなと
11
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舞
片方の小いさ手袋落とし物 寒くはないか そのもみじ手は
7
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茂作
美味しいよたくさん食べてと餌をやる 孫の聲音は婆を眞似たり
15
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茂作
壞された家に現はる彼岸花 思はぬ隅に赤々と咲く
15
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うすべに
くっきりと北の空からちぎれ雲 上着うながすふうの木の赤
6
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横井 信
北風に冷えこむ朝に鈴虫は刈田の稲の寝床にねむる
12
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恣翁
降り注ぐこもれびを浴び 先をゆくあなたの背こそ 白斑に染まれ
16
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KEN
故郷は 何処にありや 冬の鳥 舞ひ戻る声 空に哀しも
10
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舞
意固地げな老い人独り鏡より我を眺めて何をかを問う
6
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灰色猫
恋だとか我がままとかに挟まれてきっとあなたも誰かの栞
8
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萱斎院
むしの音にこころづくしの月影の 袖に露おくあきぞ来にける
10
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うすべに
ジュピターに輝き分けて虫の音の 宴のあとの十六夜の月
8
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舞
藻塩焼く煙りもなくて浦の秋せめて夕陽よ紅にちれ
9
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なりあきら
秋と冬 移りゆく日に 物思う 去りゆく人と まだ見ぬ人に
4
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横井 信
夕暮れの影を追いかけ走り出す鼻をくすぐる焚き火のかおり
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