御宿川蝉のお気に入りの歌一覧
只野ハル
介護者の感じる重さその辛さされる側には痛みとなって
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舞
木守柿神へお供え紅をひとつ残して暮れる秋空
7
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舞
故郷の地蔵枯れゆく葉をまとい笑みつ眺むか地図に無い町
8
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茂作
しみじみと夕日を吸ふや柿の實の 捥ぐ人なくて枝に殘れる
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横井 信
葉の落ちた枝の向こうに晩秋の星はまたたく桜の並木
10
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うし
古里の小春日和に降る陽射し我が故郷に降るは初雪
5
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ななかまど
生きものの満ち足りた声聞いており楢や椚のどんぐりの森
10
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広葉樹
森閑と静もる寺のもみじ葉を色濃く染める読経の声
8
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夕桐
絡まつた汝の白絲を梳くやうな円き手鏡みづのささらぐ
5
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恣翁
積まれたる白菜 朝の陽を浴びて 目の覚むるまで 実にみづみづし
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横井 信
野辺を焼く冬の支度の田園をそっと見おろす霜月の月
9
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へし切
南天の紅き実のなる 晩秋の庭を眺めて ふと神頼み
10
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舞
西蔵の神坐す山に咲く花を愛でに行きたく秋の大空
9
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KEN
小夜深み 路の落ち葉の 乾ぶ聲 認め迷ひ 詠む玉章の
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さいおん
吾屋戸 物見陰 傾乎 見而今宵毛 晴跡曾知
4
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なりあきら
一夜過ぎ いつもと同じ 満月が いつものように 秋の夜照らす
5
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舞
恋文は 届くことなく あてもなき枯れ葉いち葉北風に舞う
8
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横井 信
痛む足引きずりながら聞いている駅を出て行く列車の響き
14
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萱斎院
ひとかたへ風のよせつる葉をみれば こころづくしの冬ぞきにける
9
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ななかまど
人の目を集め恥ずかし名月や西の宇宙にて今朝はため息
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