芳立のお気に入りの歌一覧
遠井 海
毎年のように脱皮を繰り返す子の抜け殻で埋まる押入れ
7
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紫苑
なにごとか囁きつらむ閲覧を禁じられたる書架に吹くかぜ
7
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聴雨
膝かかへ乙女心のよそほひのペディキュア選ぶ春の一色
17
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九鬼倫子
シャーペンの小さなばねで宇宙まで運ばれていく午後の水蒸気
11
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浅草大将
すみ染に咲くをむかしの夢に見てけさの愁ひはふか草の花
18
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浅草大将
めぐり来る時にし逢へば恋の芽もはるの柳の風のまにまに
8
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紫苑
諍いも交はすことばもなきゆふべ空心菜のはつか湿りぬ
14
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河のほとり
わが愛づる花のところは見えながら幾重も霞め他のうき世は
5
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浅草大将
ふたたびの春にも君の先だてば辿るあし路に霜はとけつつ
8
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粕春大君
春風のわたる空べにみだるるは去年のなごりのゆきとみる花
17
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浅草大将
香に聞けばあはく匂へる面影の今やいかにを知るやしら梅
9
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卯月
あざなへる縄の如くに春四月職はなけれど善きこともあり
6
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紫苑
すきとほり藍のいのちを終えにけり全うするとはかういふことだ
10
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水中あやめ
契りつつ摘みて遊びし野の花のかほどはかなく別れぬるかな
8
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水中あやめ
もし今は春や昔の春ならぬ古歌になき物思ひかな
8
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聴雨
耐へ忍ぶ風の中にもひとひらの花と見まがふ春の雪かな
17
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紫苑
潮騒の香のちかぢかと匂ひきて吾を待つひとは岬のむかう
5
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紫苑
くちびるはゆるさぬといふ矜持あり仇恋おほきをんなと呼ばれ
9
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浅草大将
今よひこそ恋をいるさの山かげになほ隠れつつ弓はりの月
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聴雨
華やぎてけふを春とし舞ふ花の里に残れる蕊のこころに
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