佐々一竹のお気に入りの歌一覧
紫苑
嘴のするどき鳥の棲みゐたる蜜柑にふかくゆびを沈めぬ
6
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悠々
われを抱き兄をおぶひて懷劍を帶にたばさむ母なれば強く
14
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みやこうまし
引力に逆らい伸びる高き杉それとも天に誘われ伸びる
13
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紫草
義母の棲む孤独の洞の瑠璃色を夜ごと訪ねし客人のあり
21
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紫苑
冬凪ぐや恋をうたはぬ相聞に破船のねむりいよよ深みぬ
9
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リンダ
嘘であれ言い切る強さ身に付けて暗き平成生き延びてくれ
12
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ふきのとう
わが膝に座りし孫と絵本読むこのひとときを陽だまりと思ふ
13
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舞
地下鉄の窓に写りて影ひとつひたすらに問う朽ちゆく吾に
7
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市川ありさ
裏切っていることもある嘘もあるそれでも愛があるから困る
19
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でくのぼう
雪降れば慘禍の痕を埋めてゆくされど埋まらぬ悲しき轍
12
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大獏
海面を光打ち弾く冬の午後きらきら揺れて容貌を変えつつ
13
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悠々
きみが振る小袖の紅にほの見へし雪にも紛ふ肌ぞ愛しき
19
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浅草大将
春ならでさてものどけき眺めかな夕もやなびく冬なぎの海
14
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紫苑
君が眸のふかきに揺らぐ陽炎よ蠢くものの翼は折れず
12
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紫苑
山鳩の鳴きつるかたに昇る日の高さまさりて夏至りけり
17
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浅草大将
今はただ花も夢なれさくら木の眠りも深きみどり葉のころ
24
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紫苑
破れ船のごと薄暗き地下道の澱みを帯びて人の行き交ふ
10
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紫苑
ゆふぐれの溝にしろき星のごと叢がり咲ける沢潟の花
24
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さとうはな
夜更け過ぎ寝そべって聴く潮騒に天動説を忘れる僕ら
15
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田中ましろ
真っ白なジグソーパズルを解くように道なき道の答えをさがす
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